税理士からのメッセージ

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MBC合同会計ニュース

2022年11月号

相続に関係する期限の話

 
 相続に関係する諸々の手続きについて、それぞれ期間の制限があります。それらの内いくつかをご紹介してみたいと思います。
①相続を受けるか否かの判断
 自分にとって相続が開始したことを知ってから、原則3か月以内に相続を放棄するか限定的に受け入れるかを家庭裁判所で手続きをします。なにもしないと相続を全般的に受け入れたこと(単純承認)となり財産と債務の全てを引き継ぐことになります。
 債務が明らかに大きくて放棄をする場合に、自分の放棄が認められると次順位の相続人に借金なども引き継がれますので、相続を放棄する時には注意が必要です。
 限定的に財産だけを受け入れる「限定承認」の場合には、相続人全員で手続きしなければなりません。この場合、特に税金が大きく関係しますので手続きする前に税理士にも相談する必要があります。
②贈与の持ち戻し期間
 いつまでに分割協議をしなければならないと言う期間の制限は有りませんが、分割協議をする際の財産額は、相続時の財産額に生前に贈与をした価額を持ち戻して加算した額となります。この加算をする場合に何年前までの贈与を加算するかについては、期間の制限は有りません。
 遺留分の計算の財産額については、贈与を受けた人が他人であれば1年以内、相続人であれば原則10年以内の贈与が持ち戻しの対象になります。
③遺留分侵害額の請求期間
 自分の遺留分が侵害されたことを知った時から1年、但し、知らずにいたとしても10年経過すると侵害額についての請求が出来なくなります。
④相続登記の期限
 所有者不明土地の解消策の一環として、2024年4月1日からは相続してから3年以内に登記をすることが義務化されます。これを放置すると罰金(過料)が課される様になります。

2022年10月号

住宅資金贈与の特例対象家屋とは

 住宅取得等資金の贈与税の特例制度について、その手続きと概要についてお話してきましたが、特例の対象となる家屋とはどのような物なのか確認しておきたいと思います。
 家屋とは、一体どの様な物なのでしょうか。辞書を開くと「人が住む建物」とあります。建物に含まれる概念ですが、建物と言うと、住宅、倉庫、店舗、体育館や展示場なども含まれる広い概念になります。
 このような建物について、税法ではそれぞれの目的によって範囲と内容が決められており住宅取得資金贈与の特例の適用を受けられる建物とは、適用を受けようとする人が「自己の居住の用に供する住宅用家屋」とされています。
 この場合に、特例限度額が1,000万円となる「省エネ等住宅」とは次のような基準を満たす家屋とされています。
① 断熱等性能等級4以上若しくは1次エネルギー消費量等級4以上。
② 耐震等級2以上若しくは免震建築物であること。
③ 高齢者等配慮対策等級3以上であること。
 基準の内容について我々には、なかなか理解できませんが次のような証明書を贈与税の申告書に添付することで特例の適用が出来ます。
① 低炭素建築物新築等計画の認定通知書の写し
② 住宅性能証明書
③ 建設住宅性能評価書の写し
④ 長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し
⑤ 住宅用家屋証明書の写し
 これらの証明書の発行は、建築関係書類の検査や現場の調査を実施した民間の保証検査機関や認定申請を受付た各自治体が行います。
 建築着手の前から自治体などへの認定申請手続きなどがされるので、建築会社や不動産会社に対して、その住宅に関し証明書が発行されることを確認してから契約することが重要です。住宅の引渡しが済んでからでは、証明書を取得できない場合や取得が困難な物もありますので十分な事前検討が必要です。

2022年9月号

住宅取得資金の贈与特例の注意点(2)  

前回に続きまして、特例を適用する上で注意すべき点についての話しです。
 
〇贈与を受けた年の翌年3月15日までに取得家屋に居住すること。
新築住宅の場合で期限までに入居できない場合もあるでしょうが、この期限までに建物がおおよそ出来上がっている必要があり、その後遅滞なく居住することが確実な事が条件とされます。この場合も、最長で贈与を受けた年の翌年12月31日までに居住しなければなりません。
家を新築する場合には、建築工事の期間などを考え、いつの時点で贈与するかを決める必要があります。
 
<資金に関する注意>
〇すべてを居住用家屋の取得に支払う事
住宅資金贈与として贈与を受けたお金を全て住宅取得に充てなければいけません。その一部を他の用途に使った場合には限度額内の金額であっても、住宅の取得以外に使用した金額は贈与税の課税対象となります。
ローンを組んで家屋の取得代金を一旦支払い、その後、贈与を受けた資金でローンの一部を返済した場合などは特例の適用を受けることはできません。
〇贈与を受ける人の制限
贈与を受ける人の年間所得金額が2,000万円を超える場合、また、未成年者である場合には特例適用を受けることはできません。
この未成年者とは、令和4年4月1日以降については18歳未満です。
〇必ず贈与税の申告が必要です
贈与税の非課税制度特例の適用を受けるためには贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与税の申告書の提出をしなければ特例適用を受けることはできません。
なかには、特例限度内の贈与で非課税だから申告はしていませんと言う事例がありましたが、期限内に申告していないため特例適用の対象にはなりません。
 
 以上のように特例の適用を受けようとする場合は、より条件が厳しくなっていますので注意が必要です。

2022年8月号

住宅取得資金の贈与特例の注意点(1)  

  住宅取得資金贈与の特例をはじめ、いくつかの特例制度がありますが、これらの適用を受けるメリットは何でしょうか。贈与を受ける側の税負担が軽減されることは勿論ですが、相続税の計算に与える影響にも大きなものが有ります。
 一般的には、相続開始以前3年内に行った贈与については、その贈与を持ち戻して相続税の計算に組み込まれます。
  しかしながら、これらの贈与税の特例は、この持ち戻し計算の対象になりません。その結果、特例対象金額については贈与税も相続税も課税されないこととなります。
  また、住宅取得資金贈与の特例限度額の1,000万円、又は、500万円を贈与する場合に、通常の贈与税の110万円の基礎控除額を併用できるので、1,110万円か610万円がそれぞれその年の贈与税の非課税限度額となります。但し、この110万円部分は相続開始前3年以内の持ち戻し計算の対象になります。
  このような、効果のある贈与税の特例ですが、この特例を受けるためには、注意しなければならない事柄が多くあります。今までに、相談を受けた事例などで特に気になった事柄をお話したいと思います。
 
<家屋についての注意>
〇 取得する家屋は、自分が実際に住むための家屋です。
 妻が土地を取得し、その土地に夫が家を建てて二人が居住しても妻は居住用家屋を取得していないので特例の適用は受ける事が出来ません。
 家を新築するにあたり土地を取得する場合でも、必ず、家屋を共有でも良いので取得しなければなりません。家の新築にあたり土地も取得する場合は特に注意が必要です。
〇 取得する家屋の床面積など
 取得する住宅用家屋の登記簿上の床面積(マンションなどは専有部分の床面積)が40㎡以上240㎡以下であること。
 また、店舗併用住宅など居住用以外の部分がある場合には、その家屋の総床面積の2分の1以上が贈与を受けた人の居住用であることが必要です。

2022年7月号

子や孫への住宅取得資金の贈与  

 子や孫への住宅取得資金の贈与税特例について、今までの制度は昨年末で期限が終了し、今年の税制改正で新たに令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に、自分の父母や祖父母から自己の居住用家屋を取得するための資金の贈与を受けた場合には、特例限度額までについて贈与税が課税されないという、以前と同様な内容で継続されることとなりました。
 適用手続きなどについては、以前と同様ですが対象家屋や適用限度額が整理縮小されましたので、改めて、この制度の概要をお話したいと思います。
 
<特例限度額>
取得する居住用家屋が「省エネ等住宅」である場合は1,000万円、「省エネ等住宅以外」の場合は500万円とされました。
<特例を受けられる人>
自分の父母若しくは祖父母からの贈与に限られます。また、贈与の時に成年(令和4年4月1日からは18歳)に達している必要があります。
<取得する家屋>
贈与を受けた子や孫自身が居住する家屋です。新築の場合はもちろん、建売住宅やマンションの購入などが対象になります。また、新築物件だけでなく一定の条件を満たす中古物件や増改築なども対象になります。
 特例限度額が1,000万円となる「省エネ等住宅」とは次のような性能や機能を備えたものです。
①断熱等性能等級もしくはエネルギー消費量等級が4以上であること。
②耐震等級2以上もしくは免振建築物であること。
③高齢者等配慮対策等級3以上であること。
 
 内容は専門的で難解ですが、実際に贈与税の特例を受けるためには、これらの住宅に該当する旨の「住宅性能証明書」「住宅省エネルギー性能証明書」など6種類の証明書の内1種類を贈与税の申告書に添付する必要があります。
 取得する家屋が省エネ等住宅に該当するかどうか、また、的確な証明書が発行されるのかを事前に建築業者などに確認しておく必要があります。

2022年6月号

市区町村の税務署への通知 

 親や祖父母などが亡くなった時に、税務署から相続税についての申告案内やお尋ねが来たことを経験した人も居られるかもしれません。
 税務署に届けを出したわけでもないのに、亡くなったことをどうして知る事が出来るのか疑問に思ったことは有りませんか。
 それは、戸籍事務を扱う市区町村が死亡届を遺族から受け取った後、翌月末までに相続税法の定めに従って税務署に通知しているからです。
 この通知は死亡届が提出された人について、遺族などから提出された死亡届に記載されている内容を基にして通知しますが、この通知ではその人の財産の所有状況などは分かりません。
 税務署はこの通知を受けたら、年齢や職業などから一定の人を抽出し、税務署の職員が市区町村に出かけて固定資産税台帳と照合して不動産の所有状況を調査の上、相続税の申告が必要そうな人に申告の案内や相続税についてのお尋ねを発送しています。
 この通知について令和4年の相続税法の改正の一つとして、遺族などから死亡届を受けた市区町村は、今までの通知内容に加えて固定資産税台帳に記載されている不動産の所有状況についても併せて通知することになります。
 不動産の所有状況を併せて通知する実施時期については、関係する戸籍法の改正を待ってと言う事ですので少し先になりそうです。
 今やIT時代ですので、すでに電子化された固定資産税台帳と戸籍事務を結合することにより、税務署の職員が出向くことなく死亡した人の不動産情報が効率よく収集できることとなり税務行政の効率化が図られます。
 この通知制度の改正と相まって前回お話した登記所における所有不動産記録証明制度を併せることにより、税務署は国内にある不動産のすべてを把握できる状況になります。
 将来、預金や株などの金融資産がマイナンバーを基に名寄せがされることにより、全ての財産が行政により把握されるようになり、将来、相続税の申告は不要になる時が来るかもしれません。

2022年5月号

所有不動産記録証明

 今まで何回か「所有者不明土地」に関するお話をしましたが、その発生原因の多くが相続登記をしないことにあると言われています。
 この相続登記を所有者の任意の登記から、登記未了者に対して罰則を設けて登記を促そうという、いわば任意制度から義務制度に大きく転換がされます。
 この相続登記を促進させる方策の一つとして「所有不動産記録証明」制度が始まります。
 どのような制度かと言うと、相続人などが登記所に手数料を納付して被相続人の所有不動産記録証明書の交付を受ける事が出来るようになります。
 今までは、被相続人の所有不動産については市役所などで固定資産税の課税通知書の明細や名寄帳で確認していましたが、固定資産税の課税台帳を基にしたものでは、その自治体にある不動産しか分かりませんでした。
 これが、登記さえしてあれば登記所で全国どこにある不動産でも確認する事が出来るようになると言う事です。
 「確か、親父が昔どこかの土地を買ったと言ってたよな!」などという時には、登記さえしてあれば、全国どこにあっても分かると言う事です。
また、調べた結果、登記が無い場合にも「記録がない旨の証明書」が発行されるようになります。
 この所有不動産証明書はだれが取得することが出来るのでしょうか、誰でも取れると言う事になると個人情報の観点から問題となりますので、その不動産の所有者やその相続人などに限られます。
 所有者や相続人が取得できると言う事は税務署も取得できるはずです。こうなると、相続税の申告の時、地方にあって固定資産税の免税点以下の不動産で、固定資産税の通知も来ない不動産や、この土地は遠くにあるので税務署にはわからないだろうと思って申告しないものなども税務署に把握されて、相続税の税務調査につながるなどと言う事にもなりかねません。
 更に、登記の名義人が死亡した場合などは、登記所が戸籍の情報を基に登記の名義人が死亡したことを登記に表示するようにもなります。

2022年4月号

成年年齢

 この4月1日から成人とされる年齢が18歳となりました。
つまり、法律的には、18歳で一人前の社会人として権利と義務を負うことになります。
 18歳で未成年者で無くなることから親の監護権に服することなく、単独で法律行為をすることができるようになるため、親権者による契約の取消権も無くなります。
 学生アルバイトを雇用していた店などが、アルバイトの契約で親権者との間でトラブルになった事もあるでしょうが、18歳以上であれば当事者同士として解決するようになります。 
 但し、喫煙、飲酒、賭博などについては、「20歳未満は禁止する」という法律で構成されており、18歳となってもこれまで通り禁止されます。心身に与える影響を考えれば当然のことと思います。
 この成年年齢の引き下げに合わせて、少年法の改正も行われ、また、刑法の改正も検討されているようです。このように18歳が成年年齢とされることにより18歳19歳の若者にとっては権利や義務に大きな変化があり戸惑うことも有るのではないかと思います。
 税金の世界に於いては、未成年者であるか否かにより適用が異なる事柄は少ないのですが、相続税や贈与税に於いて成年年齢が18歳になると言う事でいくつか適用される年齢が変更されるものが有ります。 
 20歳以上で適用されていたが18歳から適用できるもの
〇 相続時精算課税 〇 住宅資金の贈与 〇 結婚・子育て資金の贈与
〇 暦年課税における贈与税の優遇税率の適用など
 逆に、相続税の未成年者控除は18歳から適用が出来なくなります。
 また、相続については、多くの人が必ず経なければならない手続きとして、遺産分割協議があります。しかしながら、未成年者はこの協議に参加できず裁判所に未成年者の特別代理人を選任してもらう必要があります。この手続きが遺産分割協議を行う時に満18歳になっていれば不要となり本人が遺産分割協議に参加できるようになります。

2022年3月号

今年の税制改正

 この時期、3月の15日までに、全国で2千2百40万人ほどの人が所得税の確定申告をするという大イベントの中でMBCの職員一同コロナにも負けず日夜奮闘しております。
 今年度の税制改正について昨年末の税制改正大綱に基づき、今国会で審議されていますが、この内容の一部についてお話をしたいと思います。 
 その一つは、贈与税についてです。贈与税の制度については昨年及び二年前の税制改正大綱でも議題に取り上げられており、週刊誌やマスコミなどで今までの贈与税の課税制度が変更されるという話が盛んにおこなわれていました。
 しかしながら、今年度の税制改正大綱に於いても過去二回の大綱と同様に「今後も検討を継続する。」という内容に終わり、今年度においての税法改正は行わないとされています。
 したがいまして、贈与税の扱いについては、少なくとも今年一年の間は今まで通りとされるようです。
 税制改正大綱で贈与税が議論される意図は、贈与をした人の相続に於いて、その人が生前に贈与をしてもしなくとも相続税に影響が出ないようにするというもので、生前に贈与をしても相続税の節税対策にはなりませんよと言う事です。
 この贈与税の課税制度の見直しについて三年連続で触れると言う事は、やはり近いうちに大きな税制の見直しがされると考えた方が良さそうです。
 贈与税の特例制度の中で、昨年末で期限の切れた親や祖父母からの住宅資金の贈与についての課税特例は、制度を整理して継続されるようで、昨年末までに住宅資金贈与が間に合わなかった場合に於いても仕切り直しができるようになりそうです。
 もう一つが、ローン控除についてです。これも昨年で期限が切れた特例ですが、特例と言いながら数十年期限が延長されて適用されていたものです。
 今年度以降については、税額控除の額がローンの支払い利息を超えて差益が出るのを修正するために控除率を引き下げし、対象建物の内容を整理し継続されることとなるようです。

2022年2月号

土地は捨てる事が出来るか?

 
 昨年、何回か所有者不明土地についての話をしましたが所有者が不明になる原因は、所有者がその土地を不要であると考えるからです。
 この不要な土地について、物を捨てるのと同様に捨てる(所有権を放棄する)ことはできないのでしょうか。
 残念ながら所有者は、その土地を自己の費用負担で維持管理しなければならず、土地を捨てることはできません。
 昨年春の国会で「相続土地国庫帰属制度」が創設され令和5年4月27日から適用されることになりました。
 この制度が話題に上がった時には、いらない土地を捨てる事が出来るようになるのではないかという期待が巷に広まりましたが、その実態は甘いものではなく、次のような土地は国庫に帰属するための申請をしても許可されないと言う事です。
① 建物が建っている土地や崖がある土地で管理が難しい土地
② 担保権や他人の権利などが設定されている土地
③ 他人が通路などとして使用している土地
④ 土壌汚染の有る土地、放置車両や産廃の不法投棄などが有る土地
⑤ 境界などについて争いの有る土地や裁判中の土地
⑥ 売買や贈与など相続以外で取得した土地
 これらに該当せず、承認申請が認められたら、その土地について国が計算した10年分の土地管理費用の負担金を納付することにより、国に所有権の登記が移されて国庫に帰属することになります。
 これから見ると、相続土地を国庫に帰属申請すると言う事は、利用価値のある土地を管理費用まで支払って国に引き渡すことであり、不要であるから処分したいと思う、いわば捨てたいと思うような土地については国に帰属申請をしても許可されないこととなりそうです。
 それならば、相続しても、不要な土地は登記もせず放置しようと言う事になりますが、令和6年4月1日からは登記についても罰則付きで義務化されます。

2022年1月号

国土・都市計画区域

 今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 年も改まり個人の確定申告も気になり始めますが、昨年、低未利用土地の譲渡所得の計算特例の対象となる土地は「都市計画区域」内にあることが要件の一つであると言う話を申し上げたところ、都市計画区域とはどのようなものかというお尋ねがありました。正月でもありますし、大きな風呂敷を少し広げた話をしてみたいと思います。
 まず、国土の利用に関する基本的な法律として「国土利用計画法」により国土利用に関する基本構想が掲げられています。この国土利用の方針の下、都市の健全な発展と秩序ある整備を図り国土の均衡ある発展と公共の福祉を目的として「都市計画法」という法律が定められており、国や自治体によって計画的に都市の開発を行う「都市計画区域」とそれ以外の地域に区分されています。
 この都市計画区域について都市計画法に基づき、土地の開発や建物の建築に関して建築基準法、農地に関する農地法など土地の利用に関する法律が整備されています。
 我が国の国土面積ですが、国土地理院のデータによれば約38万平方キロメートルとされ、この国土に1億2千7百万人ほどの国民が住んでいるとの事です。
 この国土の内、都市計画区域とされている面積が全体の約25.7%の約9万8千平方キロメートルで、ここに全人口の91.6%の1億1千6百万人が住んでいると言う事になります。これから見ても我が国の人口は都市部に極端に集中していることがうかがい知れます。
 都市計画区域9万8千平方キロメートルについて地方自治体単位でさらに市街化を促進する地域として「市街化区域」と、市街化を抑制しようとする地域として「市街化調整区域」及び、そのどちらにも指定しない「無指定区域」に、いわゆる線引きがされています。
 この市街化調整区域や無指定区域の中に、農用地、山林、原野などが多くあり、耕作放棄や管理放棄など諸々の要因により利用状況が低い「低未利用地」が多くなっているのが現状です。